食品分析を行う場合、分析試料をそのまま使用できることは極めて稀である。多くの場合は試料調製しなければならない。この場合、最も重要なことは調製された試料が、その食品を代表しているかということである。
世の中にある食品は、多種多様であり、目的成分が偏在しているものや状態が不均一(弁当、総菜等)であることが多く、さらに物性の異なるものが混在(ごま入りドレッシング、ふりかけ等)することもある。
また、試料調製することにより、目的成分が酵素、酸素、熱や光等の影響を受け、変化してしまうこともある。
今回は食品分析を行うための試料調製について解説する。