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ビタミンは、それ自体が体の構成成分になったり、エネルギー源になるものではないが、正常な生理機能を保つためには必要不可欠な成分である。一般的に脂溶性ビタミン4種類と水溶性ビタミン9種類の合計13種類の有機化合物がビタミンと呼ばれている。
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されている。 厚生労働省は、食品添加物の安全性評価に基づき、人の健康被害を引き起こすおそれのない場合に限り添加物の使用を認めており、その認められた食品添加物を指定添加物、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物に分類している。一方、使用が認められていない添加物を「指定外添加物」と呼ぶ。 今回の豆知識では、この指定外添加物の一種であるTBHQの試験法について紹介する。
食品中の残留農薬分析では、農産物や畜水産物、それらを原料とした加工食品に至るまでさまざまな食品を試料として分析が行われています。残留農薬分析では有機溶媒を用いて食品から農薬を抽出しますが、抽出液には多量の食品成分が含まれます。測定機器に注入する溶液に食品成分が多量に存在すると、分析結果が不良となる場合があるため、食品成分を除去する適切な精製が必要となります。
カルシウムは骨や歯を形作る重要なミネラルであり、自然界にも様々な形で存在する。カルシウム量を求める方法は原子吸光光度法やプラズマ発光分光法といった機器分析が主流となりつつあるが、キレート滴定も多量のカルシウムを測定するうえで優良な方法として知られている。
鉛は、重金属の中では比較的多く地殻に含まれる元素である。金属として、あるいは種々の化合物として工業的な用途は広いが、飲食物、食品添加物、医薬品中にも常に微量の鉛が含まれている。食品添加物公定書では、重金属の混在を規定する規格として重金属と鉛の規格基準を設定しているが、2017年11月の食品、添加物等の規格基準の改正によりほとんどの添加物において鉛の規格基準が採用される事となった。鉛試験法自体も大幅な変更が行われたため、今回は食品添加物公定書における鉛試験法について紹介する。
近赤外光は、1800年、英国のHerschelによって発見され、1960年代に、米国農務省(USDA)ベルツビル農業研究センターのKarl Norrisらが、穀物は近赤外域に吸収バンドを有することを見出したことが、近赤外分光法による穀物中の水分の定量、更には、今日の近赤外分光法の発展に繋がった。当初、穀類の成分検査から始まった近赤外分光法であるが、検査機器と解析ソフトの進展に伴って発展し、現在では、農産物、食品、医学、薬学、生物等、幅広い分野で研究され、また、多数、実用化されている。
食品添加物公定書は、食品添加物の成分規格や製造基準、品質確保の方法について定めたもので、食品衛生法第21条に基づいて作成される。成分規格には添加物の含量や不純物の限度量とその試験方法などが定められているが、多くの成分規格で行われる試験については重複することを避け、一般試験法として別に試験方法を収載している。今回は、一般試験法の中のヒ素試験法について紹介する。
食品分析を行う場合、分析試料をそのまま使用できることは極めて稀である。多くの場合は試料調製しなければならない。この場合、最も重要なことは調製された試料が、その食品を代表しているかということである。 世の中にある食品は、多種多様であり、目的成分が偏在しているものや状態が不均一(弁当、総菜等)であることが多く、さらに物性の異なるものが混在(ごま入りドレッシング、ふりかけ等)することもある。