豆知識の各コンテンツは、会員登録されていない方もご覧いただけます。
昭和34年厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」の食肉製品のうち、非加熱食肉製品、特定加熱食肉製品及び加熱食肉製品(但し、加熱殺菌した後容器包装に入れたもの)、並びに食鳥卵(但し、鶏の液卵を殺菌したもの)の成分規格としてサルモネラ属菌の規格が設定されている。これまでサルモネラ属菌の試験法は、食肉製品については平成5年3月17日付け厚生省生活衛生局長通知「衛乳第54号」、食鳥卵(殺菌液卵)については平成10年11月25日付け厚生省生活衛生局長通知「生衛発第1674号」でそれぞれ定められていたが、平成27年7月29日付け厚生労働省通知「食安発0729号第4号」で黄色ブドウ球菌の試験法と合わせて改正された。
食品業界では、食品衛生法等におけるHACCP※ による衛生管理の制度化が進んでいる。制度化を含む食品衛生法等の一部を改正する法律案が提出され、2018年3月13日に閣議決定され、4月13日に参議院審議にて可決されており、衆議院審議を待つ状況である。
熱量の算出方法は、食品表示基準について(平成27年3月30日 消食表第139号)(以下、食品表示基準)における算出方法と日本食品標準成分表2015年版(七訂)(以下、食品成分表)における算出方法では異なる。それは、熱量の算出の際に使用する換算係数が異なること、また、含有される食品成分によっては、どの成分をどこから差し引くかが異なることなどがあげられる。
市場では多種多様な食品が開発製造され、理化学検査に用いるための試料調製において、通常の粉砕方法では均質化が困難な食品がある。今回は、そのような食品を均質化する方法の一つである凍結粉砕法について紹介する。
クロラムフェニコールは、広域の抗菌スペクトルを持つ抗生物質であり、動物用医薬品として家畜の病気の予防や治療のために使用される。クロラムフェニコールは遺伝毒性を有すると考えられており、発がん性を有する可能性が否定できないことから、ポジティブリスト制度導入の際に、その基準値は「不検出」として設定された。不検出基準は、その物質の発がん性や毒性により閾値が設定できないことから、「食品に含有してはならない」とされている。
サイクラミン酸(シクロヘキシルスルファミン酸)は合成甘味料として、日本では1956 年から用いられてきた。水に溶け熱に強く、砂糖の数十倍の甘味度を有し、砂糖に似た快い甘味、果実などのフレーバーとの相性がよいとされるこの甘味料は“チクロ”とよばれ、加工食品業界で特に重宝された。しかし、ラットに膀胱がんを発生する疑いがあるとのアメリカの報告[1]を受け、1969 年にはアメリカに次いで日本でも使用が禁止された。このとき行政はサイクラミン酸が使用されているすべての製品の回収を指示したため、食品業界は混乱をきたし、また、国民の添加物への関心を高めるきっかけになったともいわれる。一方で、中国、台湾、EU諸国では当時から現在に至るまで甘昧料としての使用が認められており、サイクラミン酸を使用した食品が日本に輸入される可能性がある。